小児矯正の費用はどのくらい?相場と装置以外の費用も紹介
小児矯正を検討している親御様は、費用がいくらかかるのか、どのような支払い方法があるのかなど気になることがたくさんあるのではないでしょうか。
子どもに矯正治療を受けさせたいと思っていても、費用が心配でなかなか踏み切れないという方も多いため、実際にどのくらいの費用を想定すべきなのか知っておくことが大切です。
この記事では、小児矯正の費用相場や支払い方法、保険適用、医療費控除などについて紹介します。
小児矯正の費用が気になる方、子どもの歯並びをきれいに治したい方は、ぜひご覧ください。
【1期治療】小児矯正の費用相場
1期治療とは、乳歯から永久歯へと生え変わる5〜6歳頃から12歳頃までに行う矯正治療のことをいいます。あごが成長発育をしているため、上下のあごのバランスを整えやすく、歯が並ぶスペースを確保しやすいのが特徴です。
1期治療で用いる矯正装置は主に8種類あり、口の中の発育状況に応じて適したものを選択します。それぞれに費用も異なるため、治療を始める前におおよその相場を知っておくと安心です。
ここでは、1期治療の費用相場を矯正装置別に紹介します。
拡大床
『拡大床(かくだいしょう)』とは、プラスチック(レジン)のプレートとワイヤーでできた矯正装置です。
食事中や歯磨き中に取り外せるのが特徴で、あごが小さく歯が並ぶスペースがない場合に、上あごを側方に拡大することを目的として使用します。
拡大床の費用相場は『約3〜10万円』ですが、口の中の状況によっては『約20万〜30万円』かかる場合もあるでしょう。
費用は症例によって大きく変動します。また、歯科医院によっても異なるため、不安なときはカウンセリングで医師に相談してみてください。
急速拡大装置
『急速拡大装置』とは、金属製のバンドとワイヤーで上あごをしっかりと固定し、装置の中央にある拡大ネジを調整することで上あごの歯列弓を側方に広げる矯正装置のことです。
固定式となっていて自分で取り外すことはできませんが、外から目立ちにくく装置の管理が不要であるなどのメリットがあります。
急速拡大装置の費用相場は『約3〜5万円』です。治療の結果によっては、2期治療が必要となるため、追加で2期治療の費用がかかる可能性もあります。
急速拡大装置を用いた1期治療を行うことで2期治療の治療難易度が下がり、子どもの負担を減らせることから、必要な過程であることを理解しておきましょう。
フェイシャルマスク
『フェイシャルマスク』とは、上あごの成長が悪い、正常な状態よりも後ろにあるなど、受け口(反対咬合)の治療に用いる矯正装置です。
額とあごに装置を装着して下あごを動かすことで、ワイヤーにつないだゴムによって口の中の矯正装置が引っ張られ、それと同時に上あごも前方に引っ張られます。主に在宅時と就寝時に使用するもので、外出時に目立つ装置を装着することはほとんどありません。
フェイシャルマスクの費用相場は『約40万円』です。拡大床などと併用することもあり、その場合は両方の装置の費用がかかる点に注意しましょう。
リンガルアーチ
『リンガルアーチ』とは、下側弧線装置とも呼ばれるアーチ状の矯正装置です。
主に下あごの左右の奥歯に固定源となるバンドを装着し、そこからワイヤーを伸ばして前歯を前方へ移動させることで、後から生えてくる永久歯のスペースを確保します。
リンガルアーチの費用相場は『約3〜10万円』です。
基本的には固定式ですが、小児矯正で用いる装置には取り外し可能なものもあり、チンキャップと併用して受け口(反対咬合)の治療に使われることもあります。
マイオブレース
『マイオブレース』とは、成長期の子どもに対して用いられるマウスピース型の矯正装置のことです。
取り外しができ、日中1時間と就寝時のみ装着すればよいのが特徴です。舌を正しい位置にしたり鼻呼吸ができるようにしたりして、正しい歯並びへと導く目的で使用されます。
マイオブレースの費用相場は『約20万〜40万円』ですが、症例や治療を開始する年齢、歯科医院の方針によっては約60万円かかることもあります。
1期治療で用いる矯正装置の中では比較的費用が高額になるため、費用が気になる場合は複数の歯科医院でカウンセリングを受け、実際にかかる費用を比べてみるとよいでしょう。
ペンデュラム
『ペンデュラム』とは、上あごの奥歯(6歳臼歯)を後方へ移動させるための矯正装置です。
本来であれば、上顎前突(出っ歯)や重度の叢生の場合は犬歯と大臼歯の間に左右2本ずつある小臼歯という歯を抜き、そこにできたスペースを利用しながら歯を移動させます。
しかしペンデュラムを使って確実に6歳臼歯を後方へ移動させることで、ギュッと詰まっている歯列を抜歯せずに改善し、歯並びを整えられる可能性が高まります。
ペンデュラムの費用相場は『約3.5〜5万円』です。
装着開始時の違和感が強いため、人によっては慣れるまでに時間がかかる可能性がありますが、通常であればしばらく装着することで慣れてくるでしょう。
バイオネーター
『バイオネーター』とは、下あごの成長をコントロールするために用いられる、取り外し可能なマウスピース型の矯正装置です。
ワイヤーとプラスチックのプレートでできていて、プレートの真ん中にある拡大ネジの幅を調整しながら、筋肉の動きを利用して下あごの成長を促進します。
バイオネーターの費用相場は『約3〜10万円』です。
主に出っ歯(上顎前突)や受け口(反対咬合)、噛み合わせが深い下顎咬合などの治療に用いられますが、あごが成長しきっていない成長期の子どもにしか使用できないため、早めに治療を開始する必要があります。
ムーシールド
『ムーシールド』とは、子どもの受け口(反対咬合)を改善する矯正装置です。乳歯が生え揃った3歳頃から治療を開始することができます。
舌や唇、口の周りの筋肉を鍛えるために専用のマウスピース型の矯正装置を使用しますが、夜間のみ装着するだけで済むため、子どもに負担がかかりすぎません。
ムーシールドの費用相場は『約3〜10万円』です。
あごの成長が止まってしまったあとに矯正治療を受けると費用が高額になりがちですが、早い時期からムーシールドで治療を行っておくことで、あごの正常な発育を促すことができます。
【2期治療】小児矯正の費用相場
2期治療とは、永久歯に生え変わった12歳以降に行う矯正治療のことです。
幼いときに1期治療を受けていれば、2期治療が必要ない、もしくは必要であったとしても治療期間が短くなったり大掛かりな治療をせずに済んだりする可能性があります。
2期治療で用いられる矯正装置は、主にマウスピース矯正とワイヤー矯正の2種類があり、あごの成長というより歯並びや噛み合わせ自体を改善する目的で使用します。
大人の矯正治療とほとんど同じ方法で治療が行われるため、費用はいくらかかるのか心配されている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、2期治療の費用相場を矯正装置別に紹介します。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明なプラスチックでできたマウスピース型の装置を段階的に交換しながら、徐々に歯を動かしていく矯正装置です。
食事や歯磨きの際などに取り外しができるため、日常生活への負担が少なくて済みます。
また、透明で目立ちにくいことも、マウスピース矯正の大きなメリットです。永久歯が生え揃った12歳頃になると、思春期を迎えて人の目が気になることも多いですが、マウスピース矯正であれば矯正をしていることがわかりにくいため、精神的な負担も少なく済むでしょう。
マウスピース矯正の費用相場は『約20万〜40万円』です。症例や通院する歯科医院によっては『約50万〜80万円』かかる可能性もあります。
ワイヤー矯正
『ワイヤー矯正』とは、歯の表面もしくは裏側にブラケットという装置を装着し、そこにワイヤーを通して歯並びを少しずつ矯正していく装置です。
もっとも一般的な矯正装置であり、ほとんどの症例に対応できますが、自分で取り外すことはできません。
そのため、見た目に目立ってしまうことが気になる場合は、歯の裏側に装置を装着する『裏側矯正』や、透明もしくは白色のブラケットとワイヤーを用いた『表側矯正』を選択するとよいでしょう。
ワイヤー矯正の費用相場は『約40万〜60万円』です。症例や装置の種類、治療を受ける歯科医院によっては『約100万〜150万円』かかる可能性もあります。
矯正装置以外の費用
子どもの矯正治療にかかるのは、矯正装置の費用だけではない点に注意が必要です。
初診時や通院にも費用がかかることが多いため、矯正装置の値段だけを見て決めてしまうと、「思っていたよりも費用がかかった」ということにもなりかねません。
ここでは、矯正装置以外の費用について詳しく紹介します。
カウンセリング
初回の相談、カウンセリングにかかる費用は『無料〜約5,000円』です。
初診時に、歯並びや口の中の状態、治療に対する要望や不安なこと、疑問などを歯科医師に相談します。
ヒアリング後は歯科医師が口の中を軽く確認し、どんな治療が向いているか、これからの治療の流れ、治療にかかる費用や期間などについて説明を受けます。
通院するか迷っている場合は、初回のカウンセリングを無料で行っている歯科医院を選ぶとよいでしょう。
精密検査
より詳しい検査を希望する場合や治療を受けると決めた場合は、カウンセリング後に精密検査を行います。
精密検査の費用相場は『無料〜約5.5万円』です。
検査では口の中のレントゲンや顔貌写真を撮影したり、歯型を採取したり噛み合わせのチェックをしたりして、あごの骨の中での永久歯の発育具合や先天的な問題などを確認します。
検査結果に沿って具体的な治療計画を立て、虫歯や歯周病があれば矯正治療を開始する前に必要な治療を行います。
調整料
矯正治療開始後は、定期的に歯科医院に通院して歯並びの経過観察や装置の調整、歯磨きチェックや指導などを行います。大体、月に1回ほど来院し、その際にかかる費用を調整料と呼びます。
調整料の費用相場は『無料〜約1万円』です。
調整料も保険適用外になるため、歯科医院によって異なります。また、選択した矯正装置やプランによってもかかる費用が変わってくることがあるでしょう。
保定装置
保定装置(リテーナー)とは、矯正治療が終了したあとに歯並びが後戻りしないようにする装置のことです。
1期治療の保定装置にかかる費用は『無料〜約10万円』で、そのほかに1回につき『約5,000〜1万円』の保定観察料がかかる場合もあります。
2期治療を受けた場合も、1期治療と同様に『無料〜約10万円』の保定装置代と、1回につき『約5,000〜1万円』の保定観察料が必要です。
小児矯正の支払い方法
小児矯正にかかる費用は決して安いものではありません。支払い方法の特徴について事前に知っておき、納得して治療が受けられるようしっかりと検討しましょう。
小児矯正の費用の支払い方法は、主に『トータルフィー制度』と『処置別支払い制』の2つです。
ここでは、これらの2つの支払い方法について詳しく紹介します。
トータルフィー制
『トータルフィー制度』とは、治療開始時に治療費のすべてを一括で支払う方法です。
最初に必要な費用を全額支払ってしまうため、装置代や通院時の調整料などが一切かかりません。
ただし、最初の予定よりも治療がスムーズに進んだ場合は、処置別支払い制よりも支払い総額が高くなる可能性がある点に注意が必要です。
歯科医院によっては、虫歯治療や乳歯の抜歯費用などが含まれていない可能性もあるため、カウンセリングで確認しておきましょう。
処置別支払制
『処置別支払い制』とは、矯正装置代や調整料、保定装置代など、そのとき発生する費用を都度支払う方法です。
1度に高額な費用を支払う必要はありませんが、それぞれの費用が発生するタイミングで支払うため、毎回かかる費用が異なります。
そのため、思うように治療が進まず長引いてしまった場合などは、費用がかさんで予定していたよりも多く支払うことになる可能性もあります。
その一方で、治療がスムーズに進んだ場合は安く済むこともあるため、経済状況などに応じて選ぶようにしましょう。
小児矯正は保険適用になる?
小児矯正は『基本的に保険適用外』です。ただし、以下のような場合は保険が適用されます。
- 厚生労働大臣が定める先天性疾患にともなう矯正治療
- 永久歯の前歯と小臼歯のうち3歯以上が萌出不全で、それにともなう咬合異常に対する矯正治療
- 重度の顎変形症があり、顎離断などの外科手術前後の矯正治療
上記のようなケースでは保険が適用されますが、その場合でも保険で認められている矯正装置を使用し、国の定める基準をクリアした一部の医療機関で治療を受ける必要があるため、受診前にホームページなどで確認しておくことをおすすめします。
小児矯正は医療費控除の対象
小児矯正は子どもの成長や機能改善のために行われる治療であるため、『基本的に医療費控除の対象』となります。
そもそも医療費控除とは、1年間に支払った医療費の合計が10万円を超えた場合に受けられる所得控除制度のことです。
小児矯正は矯正装置代だけでなく検査費用や調整料、保定装置代などを含めると約10〜160万円かかるため、対象となる場合は申請は忘れず行いましょう。
なお、医療費控除で戻ってくる金額は、納めなければいけない税金とすでに納めている税金との差額です。
まとめ
小児矯正にかかる費用は、子どもの年齢や症状、矯正装置の種類、治療期間、治療を受けるクリニックなどによって大きく異なります。
小児矯正は一部の症例を除いて保険は適用されませんが、医療費控除を受けるなどすれば、費用を抑えられる可能性もあります。
また、料金の支払い方法もクリニックによって違ってくるため、事前にホームページなどで確認しておくといざ治療を受けるときに慌てずに済むでしょう。
矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前では、お子さまの成長に合わせた適切な治療をご提供しています。
お子さまが安心して治療を受けられるよう、最新技術を用いた痛みやストレスの少ない治療を心がけておりますので、小児矯正に興味がある親御様はぜひお気軽に矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前までご相談ください。
記事監修者

矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前
院長 三木 善樹
経歴
- 1993年 徳島大学歯学部卒業
- 1997年 徳島大学大学院歯学研究科修了
- 1997年 徳島大学歯学部矯正学講座助手
- 2004年 札幌医科大学医学部口腔外科学講座助手
- 2007年 札幌医科大学医学部口腔外科学講座助教
- 2022年 矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前院長
所属学会
- 日本矯正歯科学会・認定医
- 日本口腔外科学会
- 日本顎変形症学会
- 日本口蓋裂学会
- 日本顎関節学会
- 北海道矯正歯科学会
- 日本骨代謝学会
- 歯科臨床研修医指導医
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