歯科矯正のローンは月々いくら?支払い方法の種類と選び方を解説
矯正治療の費用は、全体矯正で60万〜100万円以上になることが一般的です。初回相談で治療費の概算をお伝えすると、「分割払いはできますか」というご質問をいただくことが非常に多くあります。デンタルローンや院内分割などを使えば月々1万〜3万円程度の負担に抑えることは十分に可能です。
ただし、支払い方法によって金利の有無や分割回数の上限が異なるため、仕組みを理解した上で自分に合った方法を選ぶことが大切です。
歯科矯正で使える支払い方法の種類
矯正治療の支払い方法は大きく4つあります。それぞれ金利・手数料・分割回数が異なるため、まずは選択肢の全体像を把握しておくと比較しやすくなります。
| 支払い方法 | 金利・手数料 | 分割回数の目安 | 審査 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 一括払い | なし | なし | 不要 | まとまった資金を用意できる方 |
| クレジットカード分割 | 実質年率12〜15%程度 | 最大24回程度 | 不要(カード保有が条件) | 少額の治療で短期返済できる方 |
| デンタルローン | 実質年率2.5〜9%程度 | 最大84〜120回 | 必要 | 高額な治療で月々の負担を抑えたい方 |
| 院内分割払い | なし(クリニックによる) | クリニックにより異なる | 不要 | 金利をかけずに分割したい方 |
一括払い(現金・振込)
治療開始前に総額をまとめて支払う方法です。金利や手数料が一切かからないため、支払総額がもっとも低くなるのが最大のメリットです。まとまった資金を用意できる方にとっては、もっともシンプルで費用対効果の高い方法といえます。
一方で、矯正治療は60万〜100万円以上の費用がかかることが多く、一度に支払うのは負担が大きいと感じる方も少なくありません。
クレジットカードの分割払い
クレジットカードで支払い、カード会社の分割払いを利用する方法です。手持ちのカードがそのまま使えるため手続きが手軽なのが利点です。
ただし、クレジットカードの分割手数料(実質年率)は一般的に12〜15%程度で、デンタルローンに比べるとかなり高くなります。また、分割回数もカード会社の設定に左右されるため、24回程度が上限になるケースが多く、月々の支払い額が高くなりがちです。少額の部分矯正など比較的費用が低い治療で、短期間で返済できる見込みがある場合には選択肢になりますが、全体矯正の費用を長期分割する用途には向いていません。
デンタルローン(信販会社の医療ローン)
歯科治療専用のローンで、信販会社が患者様に代わってクリニックに治療費を一括で立て替え、患者様は信販会社に月々返済していく仕組みです。ジャックス(デントキュア)、アプラス、オリコなどが代表的な信販会社です。
デンタルローンの大きな特徴は、金利が実質年率2.5〜9%程度と低めに設定されている点です。分割回数も最大84〜120回(7〜10年)まで選べる商品が多く、月々の支払い額を柔軟に調整できます。たとえばジャックスのデントキュアでは、実質年率4.5%から、月々3,000円からの返済が可能で、最大500万円・120回までの分割に対応しています。
審査が必要になる点がデメリットですが、パートやアルバイト、学生(高校生を除く)でも申し込み可能な商品もあります。矯正治療のように高額な自由診療の支払いには、もっとも利用されている方法です。
参考:ジャックス デントキュア
院内分割払い
クリニックが独自に設けている分割払いの制度で、信販会社を通さず直接クリニックに分割で支払います。金利・手数料がかからないのが最大のメリットです。ローン審査も不要なため、デンタルローンの審査に不安がある方でも利用しやすい方法です。
ただし、分割回数はクリニックごとに異なり、一般的にはデンタルローンほど長期の分割には対応していません。治療開始前〜治療中の期間内に完済するスケジュールを設定するクリニックが多く、分割回数が少ない分、月々の支払い額は高めになる傾向があります。院内分割の有無や条件はクリニックによって大きく異なるため、初回相談時に確認することをおすすめします。
デンタルローンの金利と分割回数の目安
デンタルローンの月々の支払い額は、「借入額」「金利」「分割回数」の3つで決まります。この3つの関係を理解しておくと、自分にとって無理のない返済プランを組みやすくなります。
金利の相場と他のローンとの違い
デンタルローンの金利は、実質年率2.5〜9%程度が相場です。クレジットカード分割(12〜15%程度)やカードローン(15〜18%程度)と比べて低いのが特徴で、これがデンタルローンを選ぶ最大の理由になっています。
ただし、金利が低いほど審査は厳しくなる傾向があります。また、同じ信販会社でもクリニックとの提携条件によって適用金利が変わることがあるため、具体的な金利は利用予定のクリニックで確認する必要があります。
分割回数と月々の支払い額のシミュレーション
ワイヤー矯正(セラミックブラケット)の全体矯正では、装置代や検査料をあわせて70〜100万円程度が一般的な費用帯です。ここでは借入額80万円、実質年率5.0%を例に、分割回数ごとの月々の支払い額を示します。
| 分割回数 | 月々の支払い額(目安) | 支払い総額(目安) |
|---|---|---|
| 24回(2年) | 約35,100円 | 約842,000円 |
| 36回(3年) | 約24,000円 | 約864,000円 |
| 60回(5年) | 約15,100円 | 約906,000円 |
| 84回(7年) | 約11,300円 | 約949,000円 |
| 120回(10年) | 約8,500円 | 約1,020,000円 |
※上記は概算値です。実際の支払い額は適用金利・ボーナス併用の有無によって変わります。
分割回数を増やすほど月々の負担は軽くなりますが、支払い総額は分割回数に比例して増えていく点に注意が必要です。80万円の借入で24回払いと120回払いを比較すると、支払い総額の差はおよそ18万円になります。「月々いくらなら無理なく払えるか」と「金利で上乗せされる総額」のバランスを見て、自分に合った回数を選ぶことが大切です。
デンタルローンの審査で見られるポイント
デンタルローンは信販会社が立て替え払いをする仕組みであるため、利用にあたっては審査があります。「審査に通るかどうか不安」という声は多いですが、見られるポイントはシンプルです。
審査で確認される主な項目
審査で確認されるのは、おもに以下の項目です。
- 安定した収入があるか(雇用形態・勤続年数・年収)
- 他の借入れやローンの残高が多すぎないか
- 過去にクレジットカードやローンの延滞がないか(信用情報)
正社員や公務員であれば比較的通りやすい傾向がありますが、年収の金額だけで判断されるわけではありません。勤続年数が1年以上あり、毎月安定した収入があることが重視されます。
学生や専業主婦(夫)はローンを組めるか
学生(高校生を除く)やパート・アルバイトの方でも、収入がある場合は申し込み可能な信販会社があります。ジャックスのデントキュアでは、パート・アルバイト・学生(高校生を除く)・年金受給者も利用対象とされています。
ただし、収入が不安定な場合や信用情報に問題がある場合は審査に通りにくくなります。その場合の選択肢として、以下の方法があります。
- 安定した収入のある家族を連帯保証人にする
- 家族名義でローンを申し込む(親が子の治療費を立て替えるケースなど)
- クリニックの院内分割払いを利用する(審査不要の場合が多い)
審査に不安がある場合は、クリニックの初回相談時に支払い方法について率直に相談するのが確実です。多くのクリニックでは複数の支払い方法を用意しており、状況に応じた提案を受けられます。
参考:ジャックス デントキュア
矯正治療の費用は医療費控除の対象になるか
ローンを利用する・しないにかかわらず、矯正治療の費用が医療費控除の対象になるかどうかは事前に知っておきたいポイントです。控除が適用されれば、支払い総額の実質的な負担を軽くできます。
医療費控除の対象となる条件
国税庁の規定では、歯列矯正が医療費控除の対象になるのは「歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合」です。具体的には、発育段階の子どもの成長を阻害しないための歯列矯正が該当します。一方で、「容ぼうを美化するための費用」は対象外とされています。
ただし、成人の矯正治療であっても、噛み合わせの改善を目的とした治療であれば医療費控除の対象として認められるケースがあります。「見た目の改善」か「機能の改善」かは担当医の診断書の内容に左右されるため、確定申告を予定している場合は事前に担当医に相談しておくとスムーズです。
デンタルローンでも医療費控除を受けられる
デンタルローンで矯正費用を支払った場合も、医療費控除の対象になります。国税庁の規定では、「歯科ローンの場合には、患者の手もとに歯科医の領収書がない場合があるが、この場合には、医療費の額を証明する書類として、歯科ローンの契約書や信販会社の領収書を保存」すれば控除申請が可能です。
注意点として、控除の対象になるのはローンの元金部分のみで、金利・手数料は控除対象外です。また、控除が適用されるのはローン契約が成立した年であり、実際に月々返済している年ではありません。たとえば2026年にローンを契約して80万円の矯正費用を立て替えた場合、2026年分の確定申告で80万円が医療費控除の計算対象になります。
医療費控除の計算式は「(支払った医療費 − 保険などで補てんされた額) − 10万円(総所得200万円未満の方は所得の5%)」で、控除の上限は200万円です。所得税率に応じた還付金のほか、翌年の住民税も軽減されます。
歯科矯正のローンに関するよくある質問
デンタルローンの繰り上げ返済はできますか?
多くのデンタルローンは繰り上げ返済に対応しています。ボーナス時にまとまった金額を返済したり、残額を一括で完済したりすることで、支払い総額のうち金利分を圧縮できます。ただし、繰り上げ返済に手数料がかかる商品もあるため、ローン契約時に繰り上げ返済の条件を確認しておくことをおすすめします。
資金に余裕ができたタイミングで繰り上げ返済を検討すると、金利負担を効率よく減らせます。
ローン契約後に治療費が追加でかかった場合はどうなりますか?
ローン契約は申込時の金額で確定するため、契約後に発生した追加費用(装置の破損による再製作費、治療延長に伴う調整料など)はローンの対象外になるのが一般的です。
追加費用は現金払いやクリニックの院内分割で対応するケースが多くなります。ただし、追加分について改めてデンタルローンを組み直すことも可能で、信販会社によっては既存契約と合算する形で再設定できる場合もあります。
ローンの返済中に矯正治療が終わった場合はどうなりますか?
治療が終了しても、ローンの返済はそのまま契約どおり続きます。ローン契約は治療契約とは別物で、信販会社と患者様の間の金銭契約です。ただし、繰り上げ返済に対応している商品であれば、残額を一括で返済して金利負担を減らすことが可能です。
繰り上げ返済の可否や手数料はローン契約時に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
矯正治療の支払い方法は、一括払い・クレジットカード分割・デンタルローン・院内分割の4種類があり、それぞれ金利・分割回数・審査の有無が異なります。全体矯正のように高額になる治療では、金利が低く分割回数の選択肢が広いデンタルローンが費用負担を抑えやすい方法です。
支払い方法を選ぶ際に見るべきポイントは3つあります。「月々いくらなら無理なく払えるか」「金利で上乗せされる支払い総額はいくらか」「医療費控除を活用して実質負担をどこまで下げられるか」。この3つを整理すると、自分にとって最適なプランが見えてきます。
矯正歯科・口腔ケア クリニック知事公館前では、初回相談時に治療費用と支払い方法について具体的にご説明しています。ワイヤー矯正(セラミックブラケット・ホワイトワイヤー)を中心とした治療を提供しておりますので、費用面の不安も含めてお気軽にご相談ください。
記事監修者

矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前
院長 三木 善樹
大学病院で培った治療と予防の経験を地域の皆様にお届けしていきたいと考えております。
矯正治療は長い時間をかけて歯並びを整える治療です。治療期間を通じて信頼できるパートナーとして寄り添えるよう、スタッフ一同努めてまいります。
- 経歴
- 1993年 徳島大学歯学部卒業
- 1997年 徳島大学大学院歯学研究科修了
- 1997年 徳島大学歯学部矯正学講座助手
- 2004年 札幌医科大学医学部口腔外科学講座助手
- 2007年 札幌医科大学医学部口腔外科学講座助教
- 2022年 矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前院長
- 所属学会
- 日本矯正歯科学会・認定医
- 日本口腔外科学会
- 日本顎変形症学会
- 日本口蓋裂学会
- 日本顎関節学会
- 北海道矯正歯科学会
- 日本骨代謝学会
- 歯科臨床研修医指導医
【矯正治療に関する重要事項】
矯正治療は公的医療保険が適用されない自由診療です(顎変形症など一部の症例は保険適用)。
- 治療内容:ワイヤー矯正装置(セラミックブラケット・ホワイトワイヤー)を歯に装着し、歯並びと噛み合わせを改善する治療
- 治療期間・回数:一般的に1年半〜3年程度、月1回程度の通院(個人差あり)
- 費用の目安:60万〜100万円程度(税込、検査料・装置代・調整料を含む。症例やクリニックにより異なります。詳しくはクリニックへお問い合わせください)
- リスク・副作用:治療中の痛み・違和感、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯・歯周病リスクの増加、装置による口内炎、治療後の後戻りの可能性
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住所〒060-0003
北海道札幌市中央区北3条西14丁目2-2
ダイアパレス北3条第2 1F -
アクセス地下鉄東西線「西11丁目」・「西18丁目」駅から徒歩10分
JR函館線「桑園」駅から徒歩15分 -
駐車場駐車場はクリニックの裏、マンション敷地内15番ですが、使用中の場合は近隣駐車場に停めてください。受付で駐車券を提示し申告していただけましたら1時間無料チケットをお渡しします。
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