外科矯正とは?噛み合わせの改善で歯並びをもっと美しく!
一般的な歯列矯正治療では対応が難しい骨格の場合、外科矯正を行うケースがあります。外科手術によって噛み合わせを改善し、歯列を整える治療法です。
外科矯正は大がかりな外科手術や患者様の協力が必要になりますが、噛み合わせなど歯の機能の改善だけでなく、お顔つきや発音の大きな改善が期待できます。
一方、外科矯正にはデメリットやリスクもあります。外科矯正を受ける前に、治療について知っておきましょう。
この記事では、外科矯正の概要やメリット・デメリット、費用などについて詳しく解説します。
外科矯正について正しい知識を身につけ、ご自身が納得できる治療を受けられるようにしてみてください。
外科矯正とは?
外科矯正(外科的矯正治療)とは、一般的な歯列矯正治療とあごの骨の手術を並行して行い、あごの骨を移動させて噛み合わせを改善する治療方法です。
不正咬合の中でも骨格に大きな問題があり、歯列矯正治療だけでは改善が難しい患者様に対して行われます。このような症状は顎変形症と呼ばれ、該当する代表的な症状は以下の通りです。
| 上顎前突症 | 下あごが後方に引っ込んでいる・あごがない・歯ぐきが目立つ |
|---|---|
| 下顎前突症 | 下あごがしゃくれている・前方に出ている(受け口) |
| 顔面非対称 | あごが曲がっている |
| 開咬症 | 上下の前歯が閉じられない |
| その他 | 厚生労働省が定める症状 |
噛み合わせの改善に加え、顔貌にも変化が現れるため、噛み合わせが原因で深い悩みを持つ患者様にとって有効な手術になるでしょう。
外科矯正をするメリット
外科矯正をすることにより、さまざまなメリットが生まれます。ここでは外科矯正をする代表的な5つのメリットを紹介します。
歯列矯正では解決できない悩みに効果的
歯列矯正治療だけでは骨格そのものを改善することはできませんが、外科矯正では手術で根本的な骨格改善が可能です。
骨格の問題で歯並びが悪くなっていても、外科矯正で骨格を改善することにより、歯列矯正の効果が発揮できるようになります。
歯列矯正は歯や周辺組織を中心に効果を出す治療法であり、あごの骨に影響をおよぼすことはできません。
骨格の問題が大きい場合、まずは外科矯正で歯列を整えるための土台を作り、それから本格的な歯列矯正をすることになります。
外科手術のための検査や入院なども必要になるため、患者様の負担が大きい一面もありますが、骨格の問題の根本的な改善に有効な方法です。
顔全体のバランスが整う
外科矯正で骨格を改善すると、顔のバランスが以前よりも整えられ、顔立ちが変化することがほとんどです。あごの骨格は顔を見た時の印象を左右します。
骨格による不正咬合が原因で外見に悩みを抱えている患者様にとって、治療完了後の変化は大きな自信につながります。
口元にも自信を持てるようになり、今までよりも会話をする機会や笑う回数が増えるかもしれません。
滑舌が改善される
骨格による不正咬合は、滑舌がうまくいきにくいことも大きな悩みのひとつですが、外科矯正では滑舌の悪さを改善することも可能です。
滑舌が改善されるとともに発音もよくなるため、今までよりも聞き取りやすい発声で会話ができるようになります。
滑舌が原因で聞き返されることが多く、ストレスを感じていた患者様は、スムーズに話せることで会話が今まで以上に楽しくなるでしょう。
健康面の改善が期待できる
外科矯正で不正咬合を解決することにより、肩こりや頭痛などの体調不良が改善される可能性があります。
ご存知の患者様も多いかもしれませんが、不正咬合は肩こりや頭痛のほか、鼻づまり、耳鳴り、めまいなど、多くの不調を招く原因です。
どの症状も薬などで対症療法はできますが、原因である骨格を改善しない限りは根本的な改善はできません。
しかし、外科矯正で不正咬合が改善されればその症状が落ち着く可能性は高く、悩みの改善が期待できます。
「体調不良で矯正歯科に行く元気がない」と感じていても、逆に体調不良だからこそ矯正歯科で相談してみてはいかがでしょうか。
不正咬合の改善に注力し、患者様の健康的な生活を応援している矯正歯科は数多くあります。当院、矯正歯科・口腔ケア クリニック知事公館前もその中のひとつであり、いつでもご連絡をお待ちしております。
インビザラインと併用できることもある
外科矯正による治療は、一般的な歯列矯正方法のひとつ「インビザライン」との併用が可能なケースがあります。
インビザラインとはマウスピース矯正の一種で、矯正中に装置が目立たない・痛みが少ないなどのメリットを持つ治療法です。
多くの外科矯正では手術後の歯列矯正でワイヤー治療を使いますが、歯科医院の方針や患者様の状態によってはインビザラインと併用できる可能性もあります。
ワイヤー矯正も優れた矯正方法であり、従来から多くの患者様の歯列を美しく整えている実績がありますが、インビザラインならではのメリットがあることも確かです。
歯列矯正でワイヤー治療ではなくインビザラインでの治療がよいという患者様は、治療計画を立てる際に歯科医師へ相談してみてください。
ただし、必ずしもすべての患者様がインビザラインと併用できるわけではありません。症状や治療方針によってはほかの方法を勧められる可能性があることも理解しておきましょう。
外科矯正にともなうデメリット
多くのメリットを持つ外科矯正ですが、デメリットだと感じられる要素もあります。ここでは外科矯正を受ける際のデメリットについて紹介します。
入院・検査が必要
外科矯正は約1週間~10日前後の入院や検査が必要です。仕事やプライベートとのスケジュール調整をしなくてはならないため、人によってはデメリットを感じることがあるでしょう。
しかし、外科矯正は大きな手術になり、術前・術後の安全管理や手厚い看護が欠かせません。大変だと思っても、十分な日数を確保できるようにスケジュール調整をしてみてください。
また、入院期間は患者様の状態や手術をする病院の方針で数日前後することがあります。入院期間が気になる方は、あらかじめ医師に相談しておきましょう。
全身麻酔の手術になる
外科矯正は難易度の高い手術になり、全身麻酔をして行われます。全身麻酔と聞くと重病や重傷の手術に使われるイメージがあり、腰が引けるかもしれません。
しかし、術前検査ではあごの骨や歯のほか、全身麻酔ができるかどうかなどのチェックも必ず行われます。その上で専門知識を持った麻酔医が担当するため、極端に心配する必要はないでしょう。
大きな手術の時にはどんな人でも心配になるものです。不安があれば前もって相談し、全身麻酔について詳しい説明を受けて、安心して手術に臨めるようにしましょう。
手術後は痛みや発熱などがある
個人差はありますが、手術部位やその周辺に痛みを感じたり発熱したりすることがあります。大がかりな手術は術後に痛みや発熱が出ることが多く、外科矯正も例外ではありません。
その際は痛み止めや解熱剤など、症状を緩和する薬の投与や対症療法が行われるため、苦痛が長く続くことはないでしょう。また、このような症状は時間が経過するにつれて解消されていきます。
術後の痛みや発熱は事前に想定できるため、治療計画の段階で説明されることもあります。どのような対処をするのか、投与される薬の種類は何なのかなど、気になる人は確認しておきましょう。
外科矯正にかかる費用
外科矯正ではどれくらいの費用がかかるのでしょうか。実は健康保険が適用されるため、それほど大きな負担にならないことがほとんどです。ここでは外科矯正にかかる費用について紹介します。
健康保険が適用されるため負担が少ない
外科矯正は健康保険が適用されるため、費用は加入している健康保険組合や団体が定めた割合のみの負担で済みます。
平均的な費用は3割負担で平均30万円前後になっており、手術する部位別に見ると以下が相場です。
| 上下のあごに対する手術 | 約30~35万円 |
|---|---|
| 下あごのみの手術 | 約25万円 |
病院によっては分割払いやクレジットカード払いに対応しているため、事前に相談するのもおすすめです。
また、次に紹介する「高額医療費貸付制度」を利用すれば、負担をさらに減らせる可能性があります。
高額医療費制度の対象になる
外科矯正は高額医療費制度(高額療養費制度)の対象になるため、毎月一定の上限額を超えた金額は健康保険組合や団体などに負担してもらうことができます。
前述の通り、外科矯正の費用相場は平均30万円前後ですが、高額医療費制度を使った場合には30万円から上限額を引いた分が高額医療費制度から支払われるようになり、さらに負担が減ります。
上限額は患者様の年齢や所得によって変わります。例えば上限額が8万円なら、3割負担で30万円になった医療費は「30万円(3割負担)-8万円(患者様が支払う上限額)=22万円」です。
22万円は高額医療費制度から支払われるため、患者様は8万円を負担すれば問題ありません。
ただし、入院中の食事代や差額ベッド代は制度の対象外になり、その分は患者様が別途負担することになります。
【注意】制度の適用は認可を受けた施設での手術のみ
費用面で注意しておきたいのは、健康保険や高額医療費制度の対象になるのは「顎口腔機能診断施設」での治療のみであるという点です。
顎口腔機能診断施設以外で外科矯正手術を受けると健康保険や高額医療費制度が使えないため、全額負担になります。3割負担で約30万円ということは、全額負担では約100万円前後になるケースもあるでしょう。
費用面のほか、治療内容の専門性を考慮して、外科矯正は顎口腔機能診断施設を選ぶことをおすすめします。
矯正歯科・口腔ケア クリニック知事公館前は顎口腔機能診断施設の認定を受けているため、外科矯正を希望する患者様は安心してご相談ください。
外科矯正の手術の流れ
外科矯正の手術の流れを見ておきましょう。ここでは当院、矯正歯科・口腔ケア クリニック知事公館前で実際に行っている外科矯正手術の流れを紹介します。
| 1:初診 | 検査や分析、治療目標を定め、治療計画や総合診断などを行う |
|---|---|
| 2:術前矯正治療 | 口腔外科との連携を取り、入院予約など手術に向けての準備 |
| 3:入院・手術 | 手術計画に基づき、入院予約、手術準備を経て外科矯正手術を行う |
| 4:術後矯正治療 | 歯並びを整え、咬合微調整を行う |
| 5:保定・メンテナンス | 接合装置を除去し、診査・検査ののち、術後評価にて終了 |
治療が完了するまではこのように多くのステップが必要ですが、完了した時には噛み合わせや歯並びの悩みが大きく改善されます。
とはいえ、患者様のご負担が大きいことも事実ですので、治療中に不安やストレスを感じるようであればどんなことでも遠慮なく相談し、不安を解消しながら治療の完了を目指しましょう。
まとめ
外科矯正は従来の歯列矯正では対応が難しい症状を、外科手術を用いて改善する治療法です。あごの骨にアプローチして噛み合わせを改善し、最終的には整った歯並びを手に入れられる可能性が高まります。
骨格が原因の頭痛や肩こり、めまいなども改善されることもあるため、歯並びだけではなく体調面にも好影響が期待できるでしょう。
健康保険や高額医療費制度の対象となるため、このような制度を利用することで医療費を抑えることも可能です。
矯正歯科・口腔ケア クリニック知事公館前は、顎口腔機能診断施設の認定を受けており、患者様の症状やご希望に合わせた治療や外科矯正を提案しています。
専門性が高く、骨格に原因のある噛み合わせの悩みにも的確な対応ができる歯科医院です。外科矯正を視野に入れた治療をご希望の患者様もお気軽にご連絡ください。
記事監修者

矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前
院長 三木 善樹
経歴
- 1993年 徳島大学歯学部卒業
- 1997年 徳島大学大学院歯学研究科修了
- 1997年 徳島大学歯学部矯正学講座助手
- 2004年 札幌医科大学医学部口腔外科学講座助手
- 2007年 札幌医科大学医学部口腔外科学講座助教
- 2022年 矯正歯科・口腔ケアクリニック知事公館前院長
所属学会
- 日本矯正歯科学会・認定医
- 日本口腔外科学会
- 日本顎変形症学会
- 日本口蓋裂学会
- 日本顎関節学会
- 北海道矯正歯科学会
- 日本骨代謝学会
- 歯科臨床研修医指導医
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住所〒060-0003
北海道札幌市中央区北3条西14丁目2-2
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